der-DEJ-Apparat’s diary

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イギリス軍の新兵器、アイアースとご対面

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イギリス軍の新兵器、アイアースとご対面

 

ギリシャ神話の勇士アイアース(Ajax)はへなちょこではなかった。彼は戦士の中の戦士だった。つまり怖気だつような、恐れ知らずの獣じみた人間でありながら、しかし機敏で狡猾な闘士であったのだ。ゼネラルダイナミックスUK(アメリカに拠点を置く防衛・航空宇宙関連メーカーGeneral Dynamics社のイギリス部門)はアイアースの名を自社の新型戦車に採用した。イギリス軍向けに制作され、2015年9月15日にロンドンで開かれた国際防衛装備展(DSEI)にて披露された。砲塔を備えたプロトタイプは、イギリス軍に長く用いられてきたFV107シミター(偃月刀)にとってかわるため生産された。そしてまさに米軍の新型統合軽戦術車両(JLTV=Joint Light Tactical Vehicle)が経年したハンヴィー(高機動多用途装輪車両)を引退させたように、アイアース戦車は劇的にぶっ飛んだ火力を約束する。機動性も生存性も先例にない――例えば、1971年に導入された195馬力六気筒のジャガー製エンジンを積んだ戦車なんかよりも、だ。

アイアースという通称は、装甲車の類にはうってつけではないか。どっちの名前も古代の神話に由来するイメージなのだ。今ご覧になっている砲塔装備の型はもっともありふれたも型であろう。しかし、ジェリー・アンダーソンのなつかしいテレビ番組サンダーバードにでてきた乗り物に似た、砲塔なしのアイアースの五つの別タイプができることになっていて、それぞれ異なった装甲車体をもち、戦場での役割が特化されている――例えば、修理や牽引の車両、移動型前線司令部、そしてブルドーザ型の掘削工事のできる偵察車両などだ。
ゼネラルダイナミックスUKは昨年589台(内245台が砲塔を備えた型になる予定)のアイアース戦車をイギリス軍向けに製造する35億ポンド規模の契約を獲得した。同社は車両を2017年に納入し始める予定で、最後の一台が生産ラインを流れきるのが2024年になるとのことだ。