イギリス軍の新兵器、アイアースとご対面
イギリス軍の新兵器、アイアースとご対面
ギリシャ神話の勇士アイアース（Ajax)はへなちょこではなかった。彼は戦士の中の戦士だった。つまり怖気だつような、恐れ知らずの獣じみた人間でありながら、しかし機敏で狡猾な闘士であったのだ。ゼネラルダイナミックスUK（アメリカに拠点を置く防衛・航空宇宙関連メーカーGeneral Dynamics社のイギリス部門）はアイアースの名を自社の新型戦車に採用した。イギリス軍向けに制作され、2015年9月15日にロンドンで開かれた国際防衛装備展（DSEI）にて披露された。砲塔を備えたプロトタイプは、イギリス軍に長く用いられてきたFV107シミター（偃月刀）にとってかわるため生産された。そしてまさに米軍の新型統合軽戦術車両（JLTV=Joint Light Tactical Vehicle)が経年したハンヴィー（高機動多用途装輪車両）を引退させたように、アイアース戦車は劇的にぶっ飛んだ火力を約束する。機動性も生存性も先例にない――例えば、1971年に導入された195馬力六気筒のジャガー製エンジンを積んだ戦車なんかよりも、だ。
アイアースという通称は、装甲車の類にはうってつけではないか。どっちの名前も古代の神話に由来するイメージなのだ。今ご覧になっている砲塔装備の型はもっともありふれたも型であろう。しかし、ジェリー・アンダーソンのなつかしいテレビ番組サンダーバードにでてきた乗り物に似た、砲塔なしのアイアースの五つの別タイプができることになっていて、それぞれ異なった装甲車体をもち、戦場での役割が特化されている――例えば、修理や牽引の車両、移動型前線司令部、そしてブルドーザ型の掘削工事のできる偵察車両などだ。
ゼネラルダイナミックスUKは昨年589台（内245台が砲塔を備えた型になる予定）のアイアース戦車をイギリス軍向けに製造する35億ポンド規模の契約を獲得した。同社は車両を2017年に納入し始める予定で、最後の一台が生産ラインを流れきるのが2024年になるとのことだ。
ロシア大使がポーランドに第二次世界大戦開戦の共同責任があると主張
Russlands Botschafter gibt Polen Mitschuld am Zweiten Weltkrieg
Die Regierung in Warschau reagiert erbost auf Äußerungen des ranghöchsten russischen Diplomaten in Polen. Moskaus Botschafter hatte zuvor die polnische Rolle im Zweiten Weltkrieg kritisiert.
27.09.2015
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ワルシャワの政府は、ロシアの在波高級外交官の発言に対して憤っている。そのロシア大使は以前に、第二次世界大戦におけるポーランドの役割について非難していた。
ポーランドには第二次世界大戦の開戦に共同責任がある、という件の主張によって、ロシア大使はワルシャワで烈しい憤りを引き起こすことになった。ポーランドは当時、対ナチス連合を形成するのを妨げていた。大使であったセルゲイ・アンドレーエフ氏は土曜日に行われたポーランドのテレビ局TVN24のインタビューのなかでそう語った。
アンドレーエフ氏は1939年9月の赤軍進駐のため、ポーランドには共同責任があるという。この侵攻はやむを得なかったろう、「ソ連の安全を保障するためにはね」。ソ連は国境を接した「友好国」を持つことを望んでいた、と語る。
ポーランド政府は在波ロシア高級外交官のこの発言に強い憤りを表明した。「我々は大使の発言に断固として抗議する」と外務大臣は言明した。「この発言は、ポーランドの市民たちが逮捕され、収容され、殺害されたことを正当化している。この発言は、歴史の真実を歪曲し、ロシアとポーランドの関係を悪化させることになるだろう。さらに、その発言が明示するのは、ソ連には戦争犯罪の犠牲者たちに対する尊敬の念が欠けているということだ。」Grzegorz Schetyna外務大臣は月曜日にロシア大使を召喚することを通知した。エヴァ・コパチ首相はアンドレーエフ氏の発言について、「リッベントロップもモロトフもポーランド人ではないことは、ポーランドでは子供でも知っている。」と述べた。
（註：モロトフ(1890-1986)はソ連の首相・外務大臣(在任:1930-1941、1939-1949)
リッベントロップ(1893-1946)はナチス・ドイツの外務大臣(1938-1945)。
この二人が独ソ不可侵条約に署名をしたことから、同条約は別名、モロトフ・リッベントロップ協定とも呼ばれる。この条約には不透明な、秘密裡の条項があり、その一つに両国によるポーランド侵攻を黙認することが含まれていた。）
緊迫した関係
1939年の9月17日、ドイツ国防軍がポーランドを急襲するやすぐに、赤軍はポーランド領に進駐した。これは1939年に締結されたモロトフ・リッベントロップ協定に基づいていた。同協定はドイツ帝国とソ連の不戦条約で、ヒトラー・スターリン協定としても知られている。
（註：周知のとおり、ヒトラー率いるNSDAP(Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei）は反共を掲げている）
秘密議定書には両国下におけるポーランド分割が、ソ連によるバルト諸国併合と並んで議決されていた。20万人を超えるポーランド兵がソヴィエトの侵略ののちシベリアの強制労働収容所や占領下のポーランド領にあったナチスの強制労働収容所へと移送された。さらに何十万ものポーランド市民がソ連東部へ移送された。これに加え、およそ22000人の将校のうち大半が、カチンの森で処刑された。ソ連は長い年月を経てもその残虐行為はナチスに責任があるとしてきた。総計すると、第二次世界大戦の間に、600万に達するポーランド人が殺害されたことになる。その内には、300万人以上のユダヤ人も含まれている。そのためポーランドは人口との割合からいって最も犠牲者のおおい国である。
いずれにせよ、ロシアとポーランドの関係はウクライナ紛争が原因となって緊張状態にある。ポーランドは、東ウクライナにいる新ロシア派の分離主義者を武装させたことでロシアを非難している国の一つであるのだ。
参考：
